水のお話 ⑥

2011年05月9日

 今回は、気化熱の続きです。

気化熱の利用と問題点

 水が蒸発(気化)する際に物質の熱を奪うところまで、前回はお話をしました。今回は

その気化熱について深く掘り下げてみようと思います。

 以前お話した通り、水自身は自らの熱(或いは冷たさ)を他の物質に与え易い特徴が

あります。そのため冷却や保温に用いられてきました。ひとつ事例をあげますと、自動

車のエンジンです。エンジンは、化石燃料をエネルギーとして燃焼させてパワーを得て

おります。当然の燃焼の過程で、熱を発生することになります。そのため、自動車の発

明と同時にエンジンを冷却する工夫が重ねられてきました。最初の自動車は全て走行

中の空気(風)によって冷却する空冷方式でした。しかしこの方法だと限界があり、エン

ジンはオーバーヒートに悩まされることになります。そこで現在の水冷式のラジエーター

が開発されたのです。これによって、オーバーヒートの心配はなくなったのです。最近は

パソコンのCPUが同じ経過を辿っています。CPUで沢山演算を行なうと、大量の電気の

消耗と同時に大量の熱が発生します。放熱板やファンで対応してましたが追いつかなく

なり、水冷式パソコンが販売され始めたのです。しかし、エンジンやCPUではなくもっと

高熱のものを大量に冷やすにはどうすればいいのでしょうか?それには、弊社がお話し

てきた冷却塔を用いた熱交換システムを利用するのです。つまり気化熱の利用こそ、も

っとも効率の良い(使用するエネルギーが少ない、コストが安い)冷却方法だといえるの

です。

 でも、この気化熱利用には、多くの問題点があるのです。次回はその問題点と対策に

ついてお話したいと思います。