ビル管理の現状

2011年12月8日
 産業界のみならず、節電の動きは加速しております。皆様が使っておられるビルについても同様で、いかにして電気を節約するかが一番大きな課題です。照明にLEDを採用したり、冷暖房の温度を調節するといった対策を講じられていると思います。しかし、実際にはそれだけではとても効果のある節電対策とはなりえません。ビル全体での照明に費やす電気の使用量は何%なんでしょうか?当然50%も占めることはなく、精々10%が上限でしょう。ビルで一番電気を消費するのは、冷凍機の存在です。冷凍機といいますと皆さん空調だけを思いがちになりますが、空調機器は勿論のこと、コンピュータールームの冷却から飲食店の冷蔵庫まで幅広く冷却が求められる場所があります。また、オフィスだけのビルの場合は日中の電気使用量がほぼ全てですが、飲食店や金融機関が入っておりますと24時間電気の需要があります。当然それらは空冷式では冷却能力が追いつかないため、水冷式と冷凍機の存在が必要不可欠となるのです。つまり、最近の大型ビル、特に飲食関係のテナントが入居しているビルでは、電力消費の大半が冷蔵設備に消費されているのです。
 
 前回のお話で触れたグロスとネットの差、これが一番重要視されるのがこのビルにおいてなのです。ビルにおいてはかなり大型の冷凍機を使用し、高圧カットの様な状態を絶対に防ぐ対策を講じております。もし冷凍機が止まれば、冷蔵庫や冷凍庫は全く使えず、コンピューターサーバーも停止或いはデータ破損といった事が想定されます。当然、入居者からは何らかの保証を求められますしなにより、この様な状況に陥ったビルには入居者が集まりにくくなります。その為、節電は勿論ですが、こういったことへの対処のために、ビルの場合は定期清掃を年2回しているケースが殆どです。(通常、工場は年1回)つまり、工場と比較すれば2倍の清掃コストを費やしていることになります。
 
 このように、ビルの管理は今大きな2つの問題を抱えております。一つは、高額な清掃コストです。春と秋の年2回の清掃の実施は、前述のように絶対に高圧カットできないためなのです。そしてもう一つ、それこそが節電なのです。ほぼ9割を占める冷却関係での電気使用、つまり冷却効率を変える以外に節電の方法が存在しないのです。冷却効率を上げる方法はただ2つ、高効率の設備に更新するか負荷を削減できる銅イオン装置を採用するか、です。震災以降、ビル管理会社からの問い合わせが急増してます、とお話しましたが、これがその実態なのです。