実例に伴うQ&A ⑮

2011年08月25日

 さて今回は、実際に起きた大変な問題についてお話したいと思います。

 

 その会社は有名な上場企業で、誰もがその会社を知ってる、との認識のある会社で

す。その企業から直接銅イオンに問い合わせを頂き、運用テストを行うことになりまし

た。弊社にとってはこの会社と取引できることは大きな喜びでしたので、全力を挙げて

運用テストに望みました。そして素晴らしい結果を得て、採用を決めて頂きました。しか

し、ひとつ疑問点があったのです。それは、タイムスケジュールです。

 

 通常、企業が動くには時間が必要です。内部での決済や会議を経ないと動くことがで

きません。そのため、最初にお話を頂いた時から、実際に装置が稼動するまでの時間

は少なくとも1ヶ月以上の時間が必要です。しかしこの会社の場合、弊社に相談された

段階で、既にテスト実施の稟議を終えられていました。何故ここまで良い手回しになっ

たのでしょうか?それは次の理由からだったのです。

 

 弊社に問い合わせを頂くまでに、一体何があったのでしょうか。それは株主総会でに

おいて、一般株主からの質問から始まりました。その質問とは、次の通りです。

「工場内部の水処理で、薬剤を注入していないか?」

これに対し、

「行政の指導の元、適切な処理を行っております。」

と回答されました。しかし、今回はそれでは済まなかったのです。これに対し、

「具体的に、何をどれだけ使用し、どの程度の環境負荷が発生するのか、これを説明し

て欲しい。」

と、質問を掘り下げられたのです。さすがに、これに回答できる方はおられませんでし

た。そのため株主総会は一時騒然とした雰囲気になったそうです。そしてこのことの反

省からこの会社は以下の決定をなされました。

「工場から出る水には一切の薬の投入を禁止する。」

 そのため、薬の代替としてお声がかかったのです。テスト稟議が済んでいたのも、

刻も早く代替品(装置)を稼動させなければ、藻やスケールの発生で大変なことになる

からだったのです。

 

 急なお話のようにも感じられますが、近年は株主から経営責任の訴求が厳しい時代

になってきております。逆にいえば、環境対策の実施こそ株価反映の一つの手段とも

いえるのです。