実例に伴うQ&A ⑨

2011年06月30日

 さて、今回の事例は過去の事例と少し異なっております。

 その工場は冷却ラインの水を循環させず、ほぼ1回転で水を捨てております。この形

のラインが合計で12ラインあり、月に1回1つのラインを清掃し、1年かけて順番に清掃

を実施しております。そのため濃縮せず、スケールやサビには悩まされていないのです

がたった一つ、困っているトラブルがあります。それはスライムなのです。

 

 通常の関西圏の工場は、殆ど海沿いの海岸にあります。これは材料や製品の積み

出しの為ですが、海沿いであることから非常にスライムが発生しやすい環境となるので

す。その発生の条件とは、

 ・常に海からの風が吹く為、冷却水には塩分や有機物が含まれやすい。

 ・大阪湾は水質総量規制対象地であるため、安易な防スライム剤が使えない。

 ・以前水処理会社に相談したが入れ替え量が多すぎるため、薬剤を使用しても効果

  が上がらないと断られた。(水質総量規制対応の薬品では効果が低すぎるため)

 ・更に、水の入れ替えが激しい分常に栄養源が豊富に供給される。

主にこれらとなります。特に、節電に一番効果がありますのは冷却ラインの負荷を軽減

させることです。しかし負荷軽減を目指している状況では、このスライムの発生は非常

に致命的です。何故ならば、スライムにはスケールやサビとは異なる大きな特徴がある

のです。それは成長速度です。

 スライムの場合は、発生し成長するのにそう時間は必要ありません。一般家庭のスラ

イムといえばお風呂やキッチンのヌルヌル汚れです。どの程度の頻度で発生するか、そ

れは皆さんよくご存知の通り、1両日中なのです。つまり、折角高額な費用をかけて清

掃を行っても、数日で元の木阿弥となってしまうのです。つまり、清掃費用と節電効果

が空回りとなってしまうのです。

 

 現在この企業は、銅イオンを用いてのスライム対策を検討中です。特にこの夏の節電

のためには、必ずスライムへの対策が一番だからなのです。