工場における、現状での水処理の問題 ④

2010年11月4日

機器製造会社D社の場合

 さて、今回は少し違うお話をさせて頂きたいと思います。ユーザーではなく、熱交換器

のメーカーさんにお聞きした話を書かせて頂きます。

 このD社は、熱交換器のメーカーとして様々な企業に製品を出荷されております。当

然様々な形の熱交換器を供給されていますが、避けられないのがスケールの発生で

す。熱交換器はその名の通り、熱を交換する機器です。当然温度変化が一番大きく、

溶存物質の固体化が一番進む場所です。そのため、スケールに対して、メーカーとして

どの様に対応されているかお伺いしてみました。

 Q、現状でのスケール対策について、メーカーサイドで注意されていることは?

 A、冷却水の水質を、良いものを使うことをお勧めしております。一番良いのはやはり

   純水ですが、実際は水道水すらお使い頂けないケースが殆どです。コストの面を

   考えますと致し方ないと思いますが、メーカーの立場ではやはり水質の良いものを

   お勧め致します。残念ながら大半は工業用水等ですので、顧客の皆様はスケー

   ルの発生に苦慮なされてます。

 Q、お客様から、スケールの発生についてのクレームはありますか?

 A、全てではありませんが、一部ございます。しかし、熱交換と濃縮は絡み合うもので

   すから、前述の通り水の質を良くして頂きたいとしか回答できません。そして、殆ど

   のユーザー様は使用者として自ら問題に対応なされております。

 Q、熱交換機メーカーとして、純水以外のスケール対策はありますか?

 A、様々な製品がでておりますが、我々がどの製品を、との回答は基本行なってはお

   りません。当然効果に関しては保証できませんから。ただ、薬剤の注入はあまり   

   お勧めしておりません。薬剤の混入された水は、装置に良い影響を与える事は殆

   どありませんから。塩素系薬剤は、特に金属を腐食させる傾向がありますので注

   意が必要です。海水自身、鉄の腐食作用がありますのでこのことからも明らか  

   です。また、環境の面からも問題があると思います。薬剤でも薬剤以外でも、とに

   かく環境負荷の低いものを用いるべきだと申し上げております。

 Q、最後に、メーカーのお立場でユーザーの皆様にご意見を。

 A、熱交換器の冷媒は、濃縮するとすぐ汚れとなり冷却系へ付着物として析出しま

   す。これは、もう避けられない自然現象です。そのために、熱交換器の種類を検討

   する前に、改めて使用する水の種類と対策をしっかりと検証なさって下さい。付着

   物の発生は、熱交換器の種類ではなく水と空気が一番影響を与えるものだからで

   す。

 上記は、D社をはじめいくつかの熱交換器メーカーへのヒアリング内容を纏めたもので

す。いずれの会社も、対策はユーザーで行なうもの(メーカーとしては、そこまで対応で

きない)としながらも、

 ・いい水を使う

 ・濃縮度合いを減らす

事が一番との回答でした。そして、それは当然の事ながら水使用量の増大であり、前

回お話した水コスト増大へと繋がるのです。

 熱交換器のメーカー認識、それは水が濃縮すればスケール発生が避けられない、事

です。しかし、銅イオンはスケールに対応が可能です。設備の更新、とても重要なこ

とですが、根本の所から一度お考えになられては如何ですか?

是非、お問い合わせ下さい。