工場における、現状での水処理の問題 ③

2010年10月28日

化学工場C社の場合

 C社はこれまで、ずっと薬剤による冷却水処理を行なっていました。それは、工業用

水を工場内に引き込んだ段階で薬剤注入し、その後各部署へ供給するやり方でした。

しかし、各々の循環冷却水系統の汚れは酷く、定期修繕においては高額な費用をかけ

て清掃を行なっておりました。また、ここに高まりつつある環境問題を踏まえ、この4月

から工業用水から水道水へ、冷却水を変更致しました。当然工業用水とは異なり水質

良いので、最初はそれ程汚れも目立たず、順調に稼動しておりました。しかし、冷却塔

は構造上外気吸い込むため、空気中の成分を吸い込みやはり水質は悪化しサビやス

ケールが発生いたしました。C社ではこのために、通常よりも低い割合で水をブローす

ることとなりました。このC社は市街地にあり、排水は自然放流せず下水道へ流してい

るのです。当然ブロー回数が増えれば排水される水の量も増えることになります。その

ため、以前は1日の排水量が1,000t程度であったのが、今では倍の2,000tとなってし

まいました。つまり、毎日2,000tの水を購入し2,000tの水を下水に流していることに

なります。(数値守秘のため変更しておりますが、倍になったことは事実です。)これを

大阪の一般的な水道水及び下水処理コストに換算してみます。

 水道水  1tあたり200円     下水処理 1tあたり200円

 400円 × 2,000t ⇒ 800,000円

つまり、毎日水のコストだけで80万円もの金額がかかっていることになります。そして、以前の倍になったということは、1日あたり40万円ものコストが増えたことになります。

 40万円 × 365日 ⇒ 146,000,000円

 80万円 × 365日 ⇒ 292,000,000円

つまり、1年あたり1億4600万円ものコスト増となってしまったのです。

しかし、薬剤を使用せず濃縮運転を行なう方法があります。勿論、銅イオン装置の使用

です。銅イオンを用いて濃縮運転を実施してあげれば、かなりの使用量削減になりま

す。仮に10%削減できたと仮定しますと、

 292,000,000円 × 10% ⇒ 29,200,000円

それでも、2,920万円ものコストダウンがはかれるのです。

 環境配慮から、C社の様な企業はどんどん増えていっております。今後、水を大切

する取り組みは更なる重要性を持つことになっていくでしょう。