電気伝導率について

2011年12月21日
 冷却水の管理方式は、殆どの場合が電気伝導率の数値で管理行っております。つまり、電気伝導率の数値が悪化(一定の値まで)すると、一部をブロー(排水処理、一般的には1回で5~10%)し新たな水を補給する方式です。電気伝導率は、水の中に溶け込んでいる成分の量によって決まりますので、濃縮の目安になります。(何の不純物も入っていない超純水は、電気伝導率は0になります。)しかし、この電気伝導率はあくまで目安であってそれがトラブルの原因と直結するわけではない、そうお考えではないでしょうか。
 
 これまでのお話で何度も触れてきましたが、濃縮で一番の障害となるのがカルシウムやマグネシウムを元にしたスケールです。これらは水質分析で全硬度として表されております。この全硬度の数値が低ければ、電気伝導率が高くてもスケールが発生しにくくなるはずです。しかし、実際はそうではありません。全硬度の値は低くてもスケールは発生します。それはスケール成分の特性に原因があるのです。
 
 水に含まれてる成分全てが、電気伝導率の対象です。前述のカルシウムやマグネシウムに加え、鉄分や藻の死骸、等様々な成分が含まれます。シリカ成分などは特徴があり電気を通さず、単独で固体化することはありません。しかし、スケール成分は固体化するとき周辺の物質を巻き込む特性を持っております。(化学変化する訳ではなく、結晶の中に取り込んでしまいます。)シリカはこうしてスケールに取り込まれるのです。シリカ以外も同様です。つまり、スケール成分は周辺の物質を巻き込む=電気伝導率に現れる物質は、スケールに取り込まれやすい事が言えるのです。
 
 スケールやサビが少ないから、電気伝導率が悪くても大丈夫、そうお考えの方は多いと思います。実際には前述の問題がありますので、安易な考えは禁物です。トラブルの進行は一気にやってきます。そうならないために日頃から十分な対策が必要なのです。